どもー!シゲルでーすっ!
このサイトは高音発声(特にミックスボイス)について色々と情報提供していますよぉ!!
記事に関しては【茂解説】と【一般説】の2種類があり、コンセプトがちょこ〜っと違います。
【一般説】この世の中に発信された様々な情報から、信憑性の高い物を集約して記事にしていただいたというパターン。【茂解説】シゲルの経験から思ったことを好き放題言いまくるといったパターン。といった感じになっております。
どちらも面白いので是非ご覧くださーい!
はいどーも!シゲルでーっす。
今回は「ミックスボイスは地声?裏声?習得は難しい?」のpart2になります。
このシリーズは全部で5つあって今回は2つ目という事です。
こちらの動画でも話してます。
自己紹介とミックスボイスの定義
僕シゲルの自己紹介と僕が考えるミックスボイスの定義についてはこちらの記事を見てください。
[茂解説]part1ミックスボイスは地声?裏声?習得は難しい?歌声を聴きながら解説
こんな人に見て欲しい記事です
こんな疑問をお持ちの方に向けた記事になっています。
- ミックスボイスって何?
- ミックスボイスって地声?裏声?
- ミックスボイスは習得できるの?
・・・これ、実は前回のpart1と同じような感じなんですよね。
ただ前回とは発声の方法が違うので解説していきます。
この記事から得られる事は
この記事を見ることでミックスボイスの理解が深まり現時点の自分の実力を高めることができるでしょう。
知識を手に入れることには大きな効果がありますよ〜!
今回の歌唱動画はオーストラリアのロックバンドAC/DC(エーシーディーシー)の【HIGHWAY TO HELL(ハイウェイ トゥ ヘル)】です。
実は原曲とはキーやメロディーが若干違っています。
録り直して原曲通り歌おうかなーとも思ったんですが今回の発声を解説するには本家よりもこの動画の方が合うんです。
HIGHWAY TO HELLは地声?裏声?
この歌唱動画は地声なの? 裏声なの? というお話です。
この歌声は一応【地声のミックスボイス】でやっています。
ただ裏声からスタートしても出来る特殊なミックスボイスなんですよ。
音域確かめる「hi-◯」「C◯」って何?
動画の4:50辺りに鍵盤が上下にあるんですが、これが何かってのをお伝えします。
上の段の白鍵盤にはmid2C〜hihi-E。下の段の白鍵盤にはドレミとC4〜E6まで書いてありますよね。
実は上下同じ音が並んでいるんです。
同じ音でも呼び方が違う理由
なぜ同じ音なのに違う表記があるんでしょう?
ピアノだったりボイストレーナだったり、音楽ををやっている方々は下段のG4とかっていう表現をしたりすることが多いです。
ピアノの88鍵を言葉で伝える時にその方が簡単だから。
独学で歌をやっている人は上の「mid2-G」「hihi-A」といった表現をする方が多いですね。
なぜかというと「楽器を持っていないけど自分の音域を知りたい!」って時にたどり着くのが【初音ミクの高音厨音域テスト】だったりするからです。
音を照らし合わせるコツ
ちなみに、上の段の「hi-◯」とか「mid◯」とかはA〜Gで一区切り。hi-A、hi-B・・・hi-Gまで行ったら次の音はhihi-Aになります。
下の段の「C◯」はC〜Bで一区切りでC4、D4・・・B4まで行ったら次の音はC5です。
つまり下の段は「ドレミファソラシ」で区切られているんですよ。
裏声スタートでも最終地点は同じ
この歌唱動画は【地声のミックスボイス】とお伝えしたのですが地声スタートでやっているミックスボイスなのでそのように表現させてもらってます。
裏声からスタートしても最終地点で出る声は同じような発声にたどり着くんです。
キーでいうとこの辺り〜
この歌唱動画は、上の段の鍵盤でいうとhi-Fからスタートして一番高いところはhi-Gを使っています。
その辺りのキーってのが裏声からでも地声からでも最終的に行き着くところの聞こえ方は同じなんです。
地声だけど裏声の筋肉を超使う
普段から僕はミックスボイスってのは地声に裏声の筋肉の使い方を混ぜたり、裏声に地声の筋肉の使い方を混ぜるっておつたえしてるんですけど。
今回は地声を出す時に裏声の筋肉を爆発的に使っているって感じなんです。
表現は、自由だ
地声で発声し始めて切り替えがない状態で高音まで発声できているのであれば僕はどんな高さであろうと僕は【地声】と表現しています。
そういう考えの違いだと思ってくださいね。
そうじゃないとめちゃくちゃ哲学的な話になっちゃうんですよ。
例えばプールの中に水を入れて「これって水なの?醤油なの?」みたいな。
プールの水と醤油だったら「割合が変わればこっちじゃないか?」とか言えるんですが声ってのはそれよりももっと判別しにくいんですよね。
だから「個人にお任せしますよ〜」って感じです。
僕の場合は地声から切り替えなしで発声できているのであれば【地声のミックスボイス】で統一しています。
習得難易度は?
習得の難易度としては裏声に地声の筋肉の使い方を混ぜるっていう方法なのでまぁ比較的簡単だし一般的かもしれませんね。
ですが、今回は地声に裏声の筋肉の使い方を混ぜるパターンですのでめちゃくちゃ面倒くさいし難しいです。
地声と裏声の違いは?
地声と裏声。二つの違いは何なのかというと・・・
【地声】
力強さのある固めの声
初速が速い
【裏声】
柔らかく包み込むような柔らかい声
初速が遅い
曲を選んで使うってのがいいと思います。
キーが原曲と違うのはなぜ?
原曲とシゲルの歌唱動画でキーが違う理由をお話ししますね。
僕はこの歌唱動画の高いところではhi-F、hi-Gを使っているんですが、本家であるAC/DCはhi-D♯(hi-Dの右上の黒鍵)からスタートしてhi-G♯(hi-Gの右上の黒鍵)を使っています。
hi-E、hi-F、hi-Gらへんの音域は裏声からでも地声からでもけっこう同じような音色にたどり着くような音域なんです。
たった半音、されど半音
hi-Dやhi-D♯って微妙なんですよ。「たった半音でしょ?」と思うかもしれないんですけど。
半音はカラオケでいう+1とか−1とかありますよね。この半音ってけっこうデカくて。
hi-D周辺は地声寄りの筋肉を結構使うんです。
なので今回の歌唱動画は「地声でスタートして裏声の筋肉を爆発的に使う」のでD♯からスタートすると違う発声を同時にもう1つ説明しなきゃならなくなってしまうんですよ。
実は僕、もっと出せます
原曲の最高音はhi-G♯で、僕シゲルは「hi-Gまで地声を引っ張って出せるようになりました。」ってよく言っていますよね。
実は、全然もっと出ます。
裏声だったらhihi-Cくらいまで出る人ならこの地声スタートで裏声を爆発的に使う発声の仕方でhihi-Bくらいまで出たりするんですよ。
もちろん僕も出ます。多分ここまで出ても意味わからないんで一応「僕シゲルはhi-Gまで出ますよー」ってお伝えしています。
裏声がhi-Cまで出るのであれば「出てる」という事実があるのでhihi-Eまでこの発声を伸ばしたいってのは可能、ということなんです。
可能性は大いにありますよぉ〜。
もしhi-A♯くらいで「ん〜hi-B難しいなぁ・・・」って思っている人がいたら裏声で「自分がどこまで声が出るのか」を試してみてください。
歌唱法詳細とメリット
今回の歌唱法の詳細とメリットはこちら。
- 無音声息出し
- 息少なめ(止める感覚)
- 息継ぎは少なめ
- 体のねじりを使っている
- 口は台形を意識
- 体勢は固定
「息少なめ」と「息継ぎ少なめ」は違いますから注意してくださいね。
無音声息出し
実はこの歌唱動画、発声する直前に地声で発声するときの筋肉を使ってグッと力を入れています。
無音で声帯に息を吹きかけることによって助走をつけているんです。これをやるとひっくり返りにくくなります。
高いのでいきなりバーンと出すと準備できていない声帯が耐えきれずに声がひっくり返ってしまったり声が消失したり・・・っていう事が起こるんですね。
でも無音で息を出すと解消されます。
ただ息を出すだけじゃダメですよ。グッと地声で使う筋肉に力を入れて出すんです。
この効果として聴く側にはいきなり助走なしの状態で高い声がバンッと出てるように聞こえるんですが実際には見えていないところで下準備がされているって感じ。
なので聞いた側は「おぉっ!」ってなるんですが歌う側からしたら当たり前ーみたいなって感じです。
つまり地声や裏声の筋肉ってのは発声じゃなくても息を出すだけでもちゃんと動かせているんだよーっていう裏付けにもなりますよね。
息少なめ(止める感覚)
息は少なめ・・・というか止めてる感覚なんですよ。
高い声ってのは声帯の隙間がすごく狭くなってそこを通って行くんです。なので息の量が少なくなるってのは当然の現象ですよね。
だからこそ息の量を少なくしないと声帯が耐えきれないんです。
でもそう聴くと「息が少ないってことはめちゃくちゃ声が小さくなるんじゃ無いの?」って思いますよね。
そりゃあ大声に比べたら小さくなりますけど「声は小さくなる」という感じでは無いです。
バンドサウンドの中で自分の声が聞こえなくなるってことは無いですよ。
息の量を少なくしていても芯が通っていればしっかりとマイクに声がのるんです。ちゃんと乗りますよ。
鼻腔共鳴はしていません
ちなみにこの発声の時は鼻腔共鳴(びくうきょうめい)と呼ばれる鼻を意識した歌い方はしていません。
鼻腔共鳴って「鼻」って言葉が入ってるので鼻を意識すると人によっては口の中の前歯に近い方に力を入れてしまう人がいるんです。
それだと本当の意味での高音発声ってのは出来ないんですよ・・・。
ただちょっと高いくらいの丸みを帯びた声には効果あります。
軟口蓋(なんこうがい)を意識して
高い声ってのは本来は軟口蓋(なんこうがい)と呼ばれる口の中の後方に意識を向けるべきなんです。
筋トレと同じで意識することによって筋肉を使う動きって変わってくるんですよ。
例えば腕立て伏せをしていて「今ここの筋肉の繊維を切ってるぞ・・・!」と想像するとそこに筋肉がつきだす・・・とか言うんですけど。
歌で発声する時も同じです。
「ここに力を入れているぞ〜」ってちゃんと意識すると使い方って変わってきます。
例えば「軟口蓋に力を入れて」って言われた時に同じ人でも知識がある人とない人では意識することが変わって発声した時の声が変わるんです。
息継ぎは少なめ
歌の途中の息継ぎは少なめです。この歌唱動画だと一番高いところを出す直前ですね。
本当に少ししか吸っていないんです。
歌ってのは「たくさん息を吸える事が良い」みたいに勘違いしている人がたまーに居るんですけど・・・。
たくさん息を吸ってしまうと筋肉が緩む箇所が出てきてしまうんですよ。
吸ってもらえればわかると思います。ガチガチに力を入れたいって時にたくさん息を吸ってしまうと筋肉に力を入れられないんです。
せっかく高音発声のために形を作って固めた筋肉が一旦OFFになってしまうんですよ。
そうなるとまた1から作らないといけないので時間がかかっちゃいますよね。これはかなり失敗する原因になっちゃいます。
だからこそ、ここでは少ししか吸ってません。
むしろ高音発声するのにそんなに大量な息は必要ないですから、ある程度で良い。胸がはちきれるほど息を吸う必要はないです。
息はたくさん吸うことに意味があるんじゃなくて適した量を使いこなす事に意味があります。
体のねじりを使う
僕は体の各所でねじりを使います。
ねじりについては話すとめちゃくちゃ長くなってしまうのでメルマガやほかの記事で説明してるんでそちらをご覧くださいね〜。
簡単にお伝えすると、ねじる事で力を入れたり固くする作業を無くす・・・って事です。
今までは「ある部位・箇所を固くするために使っていた力を他のところに使えなかった」ってことが起きてたんですよ。
ねじりを使うことによって他の部位に力を供給するぐらいの余力を体に与えてあげる・・・みたいな感じ。
口は台形を意識
台形というのは、つまり上唇に力を入れないんです。
フリーの状態にして下唇は下方向と口のななめ外側に引っ張っていけば台形の形になりますよね。
台形を意識するんです。
口の形って本当に重要なんですよ。それひとつで発声が活きるかどうかが左右されるって感じになります。
今回の歌唱動画では上唇に力入れていませんが他の発声では上唇に力を入れていたりとか。
口を台形にすると下前歯だけ出るんですけど、下前歯を包み込むような発声をしていたりとかもあります。
小野正利(おのまさとし)さんも時々そういう発生の仕方をしますよね。
体制は固定
この曲はキーが高いんですよ。なので体制を固定しているんです。そうしないと出ないし音がぶれたりするんですね。
フラフラ歩いたりしていたら音がブレます、僕の場合は。
このHIGH WAY TO HELLを歌ったAC/DCのボーカルの人はすでになくなっているんですけど、この方も基本的には体を固定して歌っていました。
プロの歌手を見ていると「あの歌手といえばこのポーズ!」っていうの、あるじゃないですか。
そういうお決まりパターンが実は体を固定しているんです。
これは才能の有無でポーズが変わってくるんですよ。
歌手それぞれで才能って違いますよね。だからそれぞれの独特なポージングってのが変わってくるワケなんですよぉ〜。
シゲル動画に体を載せない理由
僕のポーズも結構独特です。歌唱動画は絶対真似してくる人が出てくるんで載せません。
知識を得た人から見ると「おぉ〜!」ってなるかもしれないんですがそうじゃない人が見て真似するとめちゃくちゃ危険なんです。
「ミックスボイスが出来ない」ってだけで済むならまだしも怪我をしてしまっては大変。
例えば15歳くらいの中学生が真似をして「80歳まで歌えない状態になってしまいました・・・」ってなったら65年間も苦しむわけじゃないですか。
そんな思いはして欲しくないので基本的に僕が歌っている動画に体は載せないようにしています。
この発声のデメリットは?
この発声のデメリットについてもお伝えします。
- 滑舌が悪くなる
- 裏声スタートだと初速が遅い
- 地声スタートは習得が難しい
- この音域でしか使えない
- 発声が独特だから曲を選ぶ
滑舌が悪くなる
滑舌が悪くなるのはもうしょうがないんですよ。
基本的にハイトーンのロングトーンって一つの音で伸ばしたりしますよね。
歌詞を載せるとかって事はプロでもあまりしないので滑舌が悪くても仕方がないんです。
裏声スタートだと初速が遅い
これもいろいろなところで言ってるんですが、裏声には特有の柔らかさがあるのでどうしても出だしが遅くなっちゃうんです。
裏声についてはメリットとデメリットをちゃんと理解した上で使うことが大切になってきます。
なのでそれをあえて良しとして使うならOK。
地声スタートは習得が難しい
地声のスタートダッシュには特有の鋭さがあってこれで歌いたくなりますよね。
ただ習得が難しいんです、これ。
僕はその習得方法をお伝えすることを得意としているんですがちょこっと話した程度では【スピーディーにかつ安全に習得する】ていうのはなかなか難しいんです。
その方が現状どのくらいなのかによっても変わってきますしね。
どんなに上手い人でも少しは練習してもらわないといけないかなって思います。
いきなり話聞いてだけで出来るようになるワケではないです。
この音域でしか使えない
一気に音域を下げると声質が変わり過ぎて不自然になってしまうんです。
裏声に使う筋肉をたくさん使っているので変な感じになっちゃうんですよ。
スタートは地声なんだけど裏声に使う筋肉をグーって使っているのでそこから一気に音程を下げてしまうと絶対にミスります。
なのでゆっくりしたロングトーンで使うか、もしくは単発でメロディーの中の一つとしてその音がポンッと入ってくるか。
そういうところで使うって感じでこれを1曲の中で多用する事は無いですね。
発声が独特だから曲を選ぶ
これはどの発声であっても曲を選ぶ必要があります。
どんなにかっこいいシャウトでも演歌に使ったら「ん?」ってなるし逆にすごいハードロックを演歌みたいな感じで歌うと「ちょっと違う・・・」ってなりますよね。
まとめ
いかがでしたか?今回は「ミックスボイスは地声?裏声?習得はできるの?」のpart2としてAC/DCのHIGHWAY TO HELLを聴きながら解説しました。
いろんな発声を使いこなして1つの曲であっても何パターンも歌えるようにしておくってのはなかなか面白いことです。
いろんなテクニックを身につけておきましょうね!
ではまた他の記事でお会いしましょう。
ではでは、ばいび〜!