[一般説]高音の出し方で歌が上手くなるって本当?ミックスボイスを調査

どもー!シゲルでーすっ!

このサイトは高音発声(特にミックスボイス)について色々と情報提供していますよぉ!!

記事に関しては【茂解説】【一般説】の2種類があり、コンセプトがちょこ〜っと違います。

【一般説】
この世の中に発信された様々な情報から、信憑性の高い物を集約して記事にしていただいたというパターン。
【茂解説】
シゲルの経験から思ったことを好き放題言いまくるといったパターン。

といった感じになっております。

どちらも面白いので是非ご覧くださーい!

高音の出し方をマスターするためには、お手本があると分かりやすいですよね。

中でも、簡単に高音を出せてしまう名人がいるのですが、誰か分かりますか?

それは、生まれたての人間です!

いわゆる赤ちゃんのことです。理由は、誰にも教えて貰うことなく声が出せているから。

泣き声も高音だし。低音で泣くなんて、そんな人は居ませんよね。

調査員 山下

そういえば、赤ちゃんに限らず泣くときの声って高いよね。

調査員 高木

それもそうだね! どこから、あんな声が出てくるのだろうと不思議なんだよね。

赤ちゃんといえば、こんな特徴があります。

  • 無意識に腹式呼吸をして高音を発する
  • 笑い声は高音
  • しかも長時間泣いても呼吸が乱れることなく何時間でも泣ける

人体の七不思議の1つである人体の仕組みを知って高音を発すると、声の出し方や共鳴などとリンクしていきます。

正しい知識だけでなく、正しい声の発し方を身に付けましょう。

それでは、生まれたての人間、赤ちゃんに高音の出し方を教えて貰ったら、自分で工夫してバランス良く歌いましょう。今まで苦しんでいたのが嘘みたいに高音が出てのびやかな声になりますよ!

 

歌うには人体の仕組みを知ろう

歌うためには、体の基本的な仕組みを知る必要があります。

生まれたての赤ちゃんが、誰にも教わらずに高音が出せる理由は、体の仕組みが関係しているのです。

出産を経験している人には分かると思いますが、赤ちゃんはやわかくてプニプニしていますよね。

その後は、成長するにつれて体つきとともに、声の高さも変わっていきます。

ここでは、大きく分けて3段階の体の特徴をまとめました。

それでは、見ていきましょう。

 

生まれたての頃

生まれたての赤ちゃんは、4頭身で肌も弾力があって柔らかいです。

声は高く腹式呼吸。

また、仰け反って暴れることもあります。

調査員 山下
赤ちゃんって、小さくてプニプニしててかわいいよね。
調査員 高木
声もすごく高い。

 

6歳の頃

6歳頃は、6頭身くらいで体のバランスも良くなっていきます。

声はまだ高く、呼吸もやや腹式呼吸です。

運動神経も高くなるので、色々な運動をすることができます。

調査員 山下
少し背が伸びて走ったり、飛んだり。
調査員 高木
体も少ししっかりしてくる。

 

高校生以降〜

そして、変声期を挟んで高校生ともなると心身ともに成長します。

7頭身〜8頭身まで背が伸び、スタイルがいい人だと10頭身なんて人もいますよね。

幼少期のプニプニした感じはなくなり、体ががっしりします。

筋肉が付くので、リラックスした状態ではなくなり、男子の声が低くなることも特徴です。

入浴や就寝後は、精神的にリラックス状態になるので、体のこわばりも解けます。

調査員 山下
10頭身の人って背が高いからか、声もずいぶん低い。
調査員 高木
女性も少し声が低くなるよね。

これだけでも分かると思いますが、人間って本当に不思議な生き物ですね。

 

高音を出すには喉が基本

人間の喉は動くものだと知っていますよね。薬を飲む時は水分と一緒に飲み込むのですが、その時の「ごっくん」というのは、声帯が閉じた状態で飲んだから聞こえてくるのです。

では、おさらいしましょう。

声を発する時は

声帯は閉じて震動している状態を言う

それでは普段はどうなのでしょうか?

調査員 山下

え、普段って…、どんな時が普段って言うの?

調査員 高木

普段って声は出さずに息をしてる時だろう? んー…。

高木君の言うとおり、普段は呼吸をしてるだけです。

普段の時は

声帯は開いている

呼吸するときは開き、食道は閉じられています。そして飲食している時は、食道は開き気管や声帯は閉じている状態になります。

ここで、豆知識を。

飲み物を一気飲みしているとむせてしまうことありますよね。あれって、間違えて気管に入ったから起こる症状のことです。

下図を見ながら喉の動きという説明をします。

甲状軟骨(喉仏)と輪状軟骨のスペースが大きい人ほど、肝心の喉仏の可動域が広く、また高音が出しやすいのです。

調査員 山下

え、人によって違うの?

調査員 高木

体型が違うようにね。

高木君、ナイスな返しをありがとう。

それでは、声帯について詳しく見ていきましょう。

 

声帯の仕組み

いくつもの層によってできている繊維質のジェル状の物質のことを言います。

声帯の断面図を描いてみました。

一番外側のピンクはジェル状の物質になっており、その次の茶色は皮膚があり、その次のピンクはジェル状の層になり、緑色の靱帯がある。

この靱帯は繊維質でできており、声帯の端から端までを網羅しており、それは年齢と誰かと会話することによって発達していくものであり、靭帯は声帯に隠れているので見えません。

以上のように四つの層からなっていることが、お分かり頂けたと思います。

また、生まれたばかりの人間の声帯は層になってなく、声帯そのものはジェル状になっており、これは声帯も筋肉も作られてないので、3~5歳で完全にできあがると言われています。

 

声帯の発達とは

上図では完全体の図ですが、それでは生まれたての場合はどうなのでしょう?

生まれたての人間の声帯の層は、ごちゃごちゃなジェル状態のことです。

泣くことによって声帯を引っ張ったり縮めたりすることにより、声帯の層の順番ができあがっていく。

全てがジェル状態から始まり、泣くことによって声帯が形取られていくということです。

調査員 山下

声帯とは言え、本当に人間の身体って不思議ねぇ。

調査員 高木

今回は医療分野な話しなんだね。たまには良いな。

 

声が出る仕組み

上記のように、声帯で作られた音は、口腔内で音を共鳴させ、舌、唇、歯、鼻を使って言葉にする。

その言葉を使って話をしたり、歌ったりできるのです。

ここでも共鳴という言葉が出てきました。

その共鳴というのが一番大事なのです。

調査員 山下

メモっとかないと試験に出そうだわ。

調査員 高木

試験って(笑)まあ、いいや。

 

高音が上手になる秘密は共鳴させること

発音体(発音物質、例えばギターの弦)の震動が、より大きな物体(ギター本体やホールと呼ばれている共振穴)に伝わり、人間が聞きやすい音に変化する。

また、音色の変化も付けることができ、楽器によっては共鳴することで音を安定に出すことができることを言います。

共鳴を起こすことによって、その発する音の高さを維持しているのです。

 

ギターの場合

エレキギターでない限り、ホールという穴が開いています。

その穴の中で音を作りだしているのです。

6本の弦があり、1弦から6弦に向かって重高音から重低音まで出せる弦の音を自由自在に作れるのは、その穴があり、その中の空洞で共鳴させているからです。

 

教会のオルガンの場合

オルガンそのものにはないですが、パイプをつなげて教会を1つの穴として共鳴させることによって、あの厳かな重低音が出せ、また高音も出せることができているのです。

そのため、オルガンを置いている空間には、オルガンよりも低い位置に物を置き、なるべく音の邪魔にならないように配置しているのです。

他にも笛、クラリネット、トランペットなども穴を塞がないと音が出ませんよね。

どうして穴を塞がないといけないのか考えられたことありますか?

空洞を作らないと共鳴しないからです。

 

共鳴を起こして歌おう

それでは、人間にとって共鳴するということは、どこの部分でするのでしょうか。

生まれたての人間はプクプクと丸いです。

しかも、五体満足でもまだ完全に成長してないので頭から足の先までが空洞に近い状態です。ここまで書けば分かる人いらっしゃいますよね。

そう、赤ちゃんは自分の身体を媒体にして共鳴させて泣き声を出しているのです。

しかも、高い声なので煩くて近所迷惑になるから、どうにかして泣き止まそうと悩まれたことが多々あると思います。

そんな時は抱っこしたり、お腹空いているのかとミルクを作って口に哺乳瓶をあてたりするが泣き止まない。

せめてこっちを見て欲しいなと思っても、そんな時に限って赤ちゃんの目って瞑っている。

しかも、仰け反ってくれる。これって、腹筋ではなく腹斜筋が緩んでいる証拠なのですよ。

その腹斜筋については、後ほど説明しますね。

その赤ちゃんは自覚がないのです!

Googleに聞くこともできないけど、本能は悟っている。全身を使って声を発している。いったい、どこからあんなボリュームの泣き声が出せるのだろう。そう思うことありませんか?

それから成長を経て言えることは、ただ一つ。

成人体型の私たちもできる。

赤ちゃんは無意識ですが、私たちは意識して「舌、唇、歯、鼻」である、この四つを使ってバランス良く歌いましょう。

 

「こ」の呼吸でバランスよく歌おう

調査員 山下

「こ」の呼吸って、どうやれば良いの?

調査員 高木

喉仏が動く感じかな。

さすが高木君、それでは喉から音を出す練習をしますよ。

ボリュームは小さくていいので「こっ、こっ、こっ、こっ」と声を出す。

いわゆる「こ」の呼吸

「こ」と発音するときの呼吸を維持します。

それができると「こ」と言った後に息を吸う。

「こ」と発する時は、舌はどうなってますか?

鏡を見ると舌は動いてないと思います。舌が動いてない、その状態で息を吸うので「かっ」と声がでます。

調査員 山下

声にならないからパスしてもいいかなあ…。

調査員 高木

もう1回、やりかたを教えて。

舌の動きは前後左右に動くので、それを動かさずに下の前歯の後ろに付ける感覚でいれば大丈夫かと。

巻き舌という言葉がありますが、これができると歌の表現力だけでなく滑舌も良くなり、なにより外国語の発音もよくなります

これは日本語だけでなく、他の国の言葉も話せるということに繫がりますよ。

調査員 山下

外国語の発音って、外国語が喋れるってこと?

調査員 高木

ああ、そうか。そういうことか。LとRの違いだね、分かった!

 

腹筋

腹筋とは字のごとく腹の筋肉ですが、誰でも腹が割れているわけではありません。歌う時に力を入れるのは腹筋ではなく、腹斜筋なのです。

いっとき流行りました、コマネチのポーズ。

あのラインを心持ち斜め横にして腹回りあたりにもってきたのが、その腹斜筋なのです。

腹筋を鍛えるのではなく、腹斜筋。

これを鍛えることによって、どっしりと構えて安定した声が出せるのです。

赤ちゃんのようにエビ反りなんて、成長しきった私たちの身体ではできません。えぇ、体操選手でもできないので、その筋を鍛えることにしましょう。

やり方は簡単。まずは2人組になり、下記のようにしていきます。

腹斜筋の鍛え方
  1. 足は肩幅より一歩広めに広げる
  2. 両手は組み前に突き出し、少し腰を落とす
  3. 向かいから押されると、息を吐きながら押し返す

この3番目が大事で、息を吐きながら押し返してください。

誰かに押されて身体が動いたら鍛えられてない証拠なので、腹斜筋が難しければ、身体の中央部分となる体幹を意識して鍛えましょう。

その体幹を鍛えると自然と腹斜筋は鍛えられ、正しい姿勢を保つことができるのです。

 

リズム

日本人は一小節は4拍が基本になっていますが、そのリズムを崩して歌いますよ。

4拍なのだけどゆったりと歌うのではなく、マーチ、ロック、パンク、ラップなどのように歌ったり、ジャズのように歌ったりと、色々なリズムを身体全体で刻みながら歌いましょう。

難しいと思いますが、このリズム感があるのとないのとでは、大いに違います。

夢はバレリーナか、ミュージカルスターになること!

そんな夢があると、それに向かって努力していきますよね。

バレリーナには滑舌は必要ないですが、腹筋よりも腹斜筋を鍛えることが必要で、ミュージカルスターになるには、腹筋ではなく腹斜筋を鍛え、大きな口で滑舌よく歌い話すコントロールを身に付けるのが一番です。

それはバランス良くなるということに繫がり、演技力と表現力は、その次です。

 

ミックスボイスで歌ってみよう

正しい知識を知り呼吸法をもモノにした今、正しい発声ができました。

それではミックスボイスで歌ってみましょう!

調査員 山下

先生、「こ」の呼吸ができません!

調査員 高木

「こ」の呼吸とは、喉に負担を掛けないためだよ。そんなに難しくないのだけどなあ…。

だから発声から始めるのです。

お腹に力を入れるとへこむでしょ。そのへこみを膨らませないようにして、お腹を突き出さない! 腰を少し落とし屈み込んだ姿勢で発声してから歌いますよ。

腕は広げてみようか、大空を飛び回っている様な感じでね。

調査員 山下

これって、結構、腹にクル。

調査員 高木

あ、足が…。もうダメ、1分ももたないや。

やれやれ、この2人は運動不足ですね。運動は心身ともに健康にしてくれるのだからするのよ。今日は仕方ないから普通に立ったままでやりますよ。

ああ、そうだ。今日は嵐の『Monster』にしよう。これなら身体も動かすから運動不足の2人にはうってつけでしょう。いきなりハードな運動はしない方が良いからね。

調査員 山下

やったー! 嵐の歌だぁ♪ もちろん驚きながら歌っちゃうもんね。

山下さん、腹筋でなく腹斜筋に意識を持って鼻声で歌い踊るのよ。

調査員 高木

え! 踊るの?

当たり前でしょ。誰が簡単に歌わせますか。ここまで知識を得たのだから即実行してモノにするのよ!

さあ、皆さんも腹斜筋に意識を持って鼻声を出して、嵐のように踊って歌えるようになりましょう!

この歌ならスローテンポで動きも大きくハードでないので、ミックスボイスでも歌えますよ。

歌うことは楽しみながら歌うことであり、身体は自然と動くものなので、それを忘れないでね。

 

まとめ

声の出し方を教わってない赤ちゃんだって、高音が出せるのです。

まだ成長してないジェル状態の声帯に、これまた成長してないジェル状態の声帯周りの筋肉、あの共鳴部分としての身体全体と唇だけで。歯が生えてくるのは、まだまだ先のこと。

人体の七不思議の一つが、また一つ解明されましたね。

私たちも初心に戻って腹斜筋に意識を持ち、高音を出すには共鳴部分が少しでも広くなるように身体全体で歌うことに意識を持っていきましょう。

教会の形や、歌うステージがドーム型になっているのは、少しでも共鳴部分を広げ、皆に届けるための大事な要素なのです。

最後に、もう一度おさらいしてみましょう。

高音とは
  • 鼻に息をかけているので鼻声になるけれど、共鳴している箇所は鼻腔内
  • ミックスボイスでは、その鼻腔辺りが共鳴されるので、そこを鍛えていくことが大事

それには、意識して音を共鳴させバランスを取ることが重要です。

別に大きな声でなくてもいいので、コントロールすることを身に付けていきましょう。そうしたら、上手に歌えますよ!

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