どもー!シゲルでーすっ!
このサイトは高音発声(特にミックスボイス)について色々と情報提供していますよぉ!!
記事に関しては【茂解説】と【一般説】の2種類があり、コンセプトがちょこ〜っと違います。
【一般説】この世の中に発信された様々な情報から、信憑性の高い物を集約して記事にしていただいたというパターン。【茂解説】シゲルの経験から思ったことを好き放題言いまくるといったパターン。といった感じになっております。
どちらも面白いので是非ご覧くださーい!
突然ですが、皆さんは歌い手の「ぐるたみん」という人物をご存知でしょうか?
・・・先にお伝えしておきますが、アミノ酸の一種である「グルタミン酸」の話ではないです。
今や外出をしなくてもインターネットを介して何でも手に入る時代。
音楽を視聴したり自作した楽曲や自分の歌声をインターネット上に投稿する事も現代日本では当たり前の光景になってきましたよね。
2009年に動画配信サイトで脚光を浴びた事が起爆剤となったぐるたみんは、2011年にリリースされたファーストアルバム「ぐ~そんなふいんきで歌ってみた~」では10万枚以上を売り上げ日本レコード協会からゴールドディスク認定を受けるほどの人気者に。
つまり「歌い手ぐるたみん」とは、動画配信サイトから爆誕した高音ボイスの代名詞とも言えるすごい人物なのです。
ぐるたみんのような高音発声の鍵はミックスボイスにあります。
ミックスボイスが使いこなせるようになる事で、今まで手も足も出なかった高音が楽にキレイに出せるようになるわけですが、その高音の使い道はあなたが想像するより遥かに広いかもしれません。
目標が漠然としたまま練習に励むよりは目指せる具体的メリットがハッキリしている方が練習していて気分が上がりますよね。
ミックスボイスを習得できた暁にはどんな事ができるようになるのでしょうか。高音発声に秘められた可能性や高音ならでは課題を歌い手ぐるたみんの魅力と共に学んでいきましょう。
「ぐるたみん」って一体何者?
ぐるたみんは主にボーカロイドの曲をカバーする歌い手。空を切るような鋭さのあるハイトーンと広い音域を生かした多重録音が特長の日本人男性のシンガーソングライター。
動画配信サイトニコニコ動画を中心に「ぐるたん」という愛称でファンを集め、CDをリリースしたりアジア各国でも精力的にライブ活動も行なっています。
関連サイト:ぐるたみんオフィシャルサイト
デビューのきっかけは?
ニコニコ動画に初投稿したのは2009年。自分の美声を売り込みたくて活動を始めたのかと思いきや、きっかけは意外にも友人の編集作業の手伝い。
友人の作った作品を編集したついでにぐるたみんも歌ったのですが、その歌声が爆発的な話題を呼んだのだそう。
ただぐるたみん本人は自分の歌を謙遜しているのか「歌を上手く歌う事よりは良い音を出すことを追求している」とコメント。
この言葉の通り、音へのこだわりはとても強く1曲のレコーディングに数千テイク費やすこともあるんだとか。
父親がジャズピアニストという事もあり、音楽にまつわる感性や才能は幼少期からコツコツと自然と磨かれていたんでしょうね。
※耳コピ・・・「耳で聴いただけで曲をコピーする事」が語源。楽譜に頼らず、曲を聴いただけで曲を再現できたり譜面に起こせる能力の事を指します。
うろ覚えで歌ったものも動画投稿
この「うるおぼえ(うろおぼえ)シリーズ」はぐるたみんさんの専売特許とも言える強み。
きちんとした歌い方の動画ももちろん投稿しますが、歌が上手いのにしどろもどろに適当に歌っているぐるたみんの成長過程とも言える動画もあえて公開しているのです。
このうるおぼえ(うろおぼえ)シリーズの魅力は、一切の隙を感じさせない一流俳優が出演するドラマのNGシーンを見ているような感覚に浸れる事。
完璧主義でありながらもお茶目なところが垣間見えるギャップについ親近感を覚えてしまいますよね。
またアマチュアがメインで参加するM3(エムスリー)やコミックマーケットなどの即売会では、ぐるたみん本人がCDの手売り活動をするなどファンとの距離が近い事も魅力の一つです。
ボーカロイド(VOCALOID)とは?
ボーカル(VOCAL:歌手)とアンドロイド(ANDOLOID:人造人間)を掛け合わせた造語。略称はボカロ。
歌手などの人の声をサンプリング(機械に落とし込んで自由自在に操作できる状態にする)して、レコーディング環境が無い人でも自分が作った曲に歌声を入れることができる画期的なシステムです。
何十年も前からこのようなシステムは存在していたのですが「初音ミク」というキャラクターが登場したことで「可愛いキャラクターが自分の作った曲を歌ってくれる」と大ブレイクし、今もなお根強く愛されています。
ボーカロイドのおかげで、作曲したけど頼めるボーカリストがいない時の助け舟の役割だけでなく「人間には出せない音域をあえてボーカロイドに歌わせて表現したい」という奇抜な発想まで叶える事ができるようになったのです。
ちなみに、ボーカロイドを使用して作編曲者した人を総称して「ボカロP」と呼び、作曲者・編曲者は〇〇P(プロデューサー)と名乗ります。
ボカロPは作曲編曲だけでなくレコーディングの代わりにボーカロイドが発声する音の入力が必要です。
パソコンでメロディー・歌詞(ローマ字を基本とした独特な入力方法)・ビブラートなどを一音一音丁寧に入力していく地味で精密な作業をこなしています。
「ボーカロイド」を言い換えるならば「CG化した歌声」。
元は人の声とはいえ、言葉のつながりや歌唱中の表現力はどうしても本物の歌声には敵わないのが現状・・・。
そんな悩みを吹き飛ばすヒーローが、高音ボイスの貴公子である歌い手ぐるたみんなのです。
ぐるたみんはミックスボイス?
「なぜ声帯の状態を見てみないとわからなくて、見る方法も無いのか」はこちらの記事の「声帯って何?」「声帯は目で確認できない」をチェックしてみてくださいね。
関連記事:[一般説]ミックスボイスのコツは?初心者にも出来る?高音発声を調査!
ミックスボイス習得でできる事
冒頭でお話ししたように、高音発声が楽にできるようになるのがミックスボイスの特長の一つです。
ではミックスボイスを習得する事でどのようなメリットが得られるのかを深掘りしていきましょう。
- 原曲キーをそのまま歌える
- サビを気持ちよく歌える
- 多重録音で広がりのあるサウンド
- デュエットしても埋もれない
原曲キーをそのまま歌える
「この曲のキー、歌いにくいな」とカラオケで原曲キーから上下させた事がある方は多いと思います。
キーをいじっているうちに曲が進んでしまったり、下げたら逆に歌いにくくなったりしてイライラした事はありませんか?
ミックスボイスで自分の歌声が自在に操れるようになればキーの上げ下げに悩むストレスから解放されるのです。
また、原曲キーには作曲者のこだわりもあるのです。
子供の頃に、歌の発表会などで「じゃーん(気をつけ)・じゃーん(礼)・じゃーん(直れ)」とピアノに合わせてお辞儀をするメロディーを聞いたことある方は多いと思います。
自分の記憶に無かったとしてもきっと1度は曲に合わせて礼をした事があるのではないでしょうか。
あの曲は「C→G7→C」というコード進行で構成されていて人間はCのコードを聞くと自然と気持ちが明るくなり、背筋が伸びると言われています。
ではこの曲のキーを2つ下げて「B♭→F7→B♭」と演奏してみるとどうなるでしょうか。先ほどと比べるとやや暗い印象を受ける方が大半かと思います。
このように曲の雰囲気を不本意に変化させないためにも原曲キーでも気持ちよく高音を出せるミックスボイスは魅力的ですよね。
サビを気持ち良く歌える
【世に出回っている一般的な曲に関する問題】
- 歌詞を作るとき一番伝えたいことが盛り込まれている箇所はどこ?
- メロディーの音域が一番高くなる箇所はどこ?
残念ですが、わかなちゃんは不正解。正解は・・・どちらもサビです。
歌詞を作成する時、Aメロでは感情や風景の描写、BメロではAメロの状況が変化していく様子を描き、サビに一番伝えたい事を持ってくるのが一般的かつ王道な手法となります。
そんな伝えたいことがぎゅっと詰まったサビに高い音域を持ってくる事で曲のメインディッシュとも言えるサビに華やかさが生まれるのです。
肝心なところで声がかすれたり、気持ちが上手く伝えられないのはとても悲しいですよね。
このままでは丹精込めて作ったシェフの料理が台無しです。
歌のルーツは恋文。伝えたい言葉を歌に乗せてきちんと相手に届ける事ができるのはミックスボイスの芯のある発声のおかげと言っても過言ではないでしょう。
多重録音で広がりのあるサウンド
音程差のある音を一つずつ録音して何層にも重ねていく収録方法を「多重録音」と呼びます。歌声に限らずギターなどの楽器にも用いられる録音方法です。
実はこの多重録音、広い音域が安定して出せる人にしかできない技で低音と高音で発声方法が違うと和音を重ねた時に違和感が出てしまうのです。
例えば積み木で遊んでいたとしましょう。
よほどのいたずら小僧でも無い限り「積み木の上にふわっふわで柔らかなスポンジケーキを乗せちゃおう」なんてとんでもない発想はしないですよね。
積み木の上には積み木を重ねるようにハリのある声にはハリのある声を重ねる。これが多重録音の鉄則なのです。
また、メインメロディーの音域が低くても、多重録音した声を薄く入れることで、「アイのシナリオ」のような天から御光がさすようなふんわりした世界観を表現できたり「千本桜」のサビ部分のようにボーカルに迫力や力強さをサポートする効果もあります。
デュエットしても埋もれない
友達と「カラオケでデュエットしようよ!」と一緒に歌っても「友達の声量に負けてしまう・・・。」と感じたことはありませんか?
テレビでもアーティスト同士で名曲を一緒に歌っている姿を見かけますよね。
歌のプロなら誰とでも馬が合うわけではなく、ある程度ハリのある歌い方でないとプロの歌手でも歌声が埋もれてしまう事があるのです。
ぐるたみんにしかできないスゴイ技
ミックスボイスができるようになるとメリットがいっぱいあることが十分おわかりいただけたかと思います。
ここからはミックスボイスを極めているであろうぐるたみんにしかできない「スゴイ技」に着目して、ぐるたみんの更なる魅力に急接近してみましょう。
- 女子の役柄もできる!?
- 楽しい合いの手
- サビより高い終盤のシャウト
- ボカロPもびっくりな超高音
女子の役柄もできる!?
「人間のくせになまいきだ」は可愛らしくもトゲのあるツンデレな女心を模した曲を、ぐるたみんがお得意のハイトーンボイスで歌い上げている楽曲。
曲中の一人称は「私」。男性が一人称で「私」と言うと、どうしてもビジネスライクになってしまいがちですが、この曲ではぐるたみんがとてもキュートに歌っています。
この曲を「恥ずかしがり屋だけど気の強い女の子の歌」というスタンスで聞くことができるのはぐるたみんの綺麗なハイトーンボイスだからこそではないでしょうか。
またぐるたみんが歌うカバー曲は悩んでいる人の心情に寄り添い共感するようなハートフルな作品ばかり。
男性目線の曲か女性目線の曲かという概念が薄れて、ぐるたみんの歌声に乗った歌詞が自分の心情にすっぽり収まってくれるのです。
楽しい合いの手
どの曲にも共通して言えるのが曲中に飛び交う合いの手がとにかく楽しい事。
カバーする前の原曲には入っていなかったアドリブのコーラスなどもぐるたみんの発想力のなせる技ですよね。
「ヒバナ」と言う曲のタイトルから、まさか「バーナナ」の連呼が曲を埋め尽くす事になるとは想像もしませんでした。
どの曲もぐるたみんがとっても楽しそうに歌っているので発想が飛びまくった意味不明な合いの手でもつい引き込まれてこちらまで元気をもらえますよね。
サビより高い終盤のシャウト
これはCDで聞くよりもライブなどで体感するとよくわかるのですが、曲の終盤にシャウトするのはお客さんと一緒に盛り上がりたい気持ちやアーティストからの感謝現れなのです。
例えるなら、打ち上げ花火が近いと思います。クライマックスで空一面を明るくするほど何百発も咲き乱れている時の花火の華やかさには花火師さんから観覧している方への感謝がきっと込められているはずです。
ぐるたみんを真似して一般の人が闇雲にシャウトすると喉を痛めてしまい危険なのでかっこよく安全にシャウトするにはやはりミックスボイスを習得するのがベストでしょう。
ボカロPもびっくりな超高音
ミックスボイスで楽に綺麗な高音が出せるようになるのはおわかりいただけたかと思いますが「だれかの心臓になれたなら」を聞いた時はど肝を抜かれました。
もはや声が高いと言うレベルではなく、高音過ぎて思わず笑ってしまいました。
まず歌い出しからびっくりするほどの超高音。大サビ前で1オクターブ下を歌ったと思った次の瞬間、転調してキーが更に上がったではありませんか。
キンキンした高音ボイス
ぐるたみんの声をあえてデメリット風に言うならばキンキンした高音ボイス。
恐らく冷たいかき氷やアイスクリームを頬張った時のような眉間やこめかみにキーンとくる感覚に近いと思います。
うっかり大きいかたまりを口に運ぶとしばらく痛みが抜けなくて、2口目を躊躇(ちゅうちょ)してしまいますよね。
一口を小さくしたりゆっくり食べれば万事解決できる事なのですが、もしもこの症状が「ぐるたみんの歌でも起こるかもしれない」としたら、かなりびっくりしませんか?
ぐるたみんの声で怪奇現象が!?
なつみさんは旦那さんと交際している時からドライブデートではほぼ毎回ぐるたみんの歌う曲をかけるほどぐるたみんが大好き。
しかし一時期の間、ぐるたみんさんのようなキレのある高音ボイスの曲を聞くのが苦手になってしまったというのです。
実は、なつみさんがぐるたみんさんの曲に苦手意識を持ち始めた時期と、なつみさんにお子さんが生まれて子供の夜泣きの激しさに悩んでいた時期が一致していたのだそう。
なんと、ぐるたみんの高音のシャウトを「乳幼児が危険を訴えて泣き叫んでる声」と勘違いして体がこわばってしまっていたのです。
人間の可聴帯域は20Hz~20,000Hzと言われていて、その中でヒトが最も反応しやすいのが、2,000Hz~4,000Hzです。日本人の一般的な話をする時の周波数は、男性500Hz、女性800Hz、赤ちゃんの声の周波数は200~600Hzです。しかし、大声で泣いた時の声の周波数は、2,000Hz以上の高周波音が含まれています。
ちなみに今現在はお子さんの夜泣きも落ち着き、今まで通りにぐるたみんの曲を楽しめているんだとか。
超高音域=SOSのサイン
アスリート系タレントの森渉さんと、姉さん女房で普段から独特の高音域で話す声優の金田朋子さん夫妻の悩ましいエピソードをご紹介します。
結婚して以来、夫である森渉さんは謎の頭痛に悩んでいました。
意を決して病院へ受診してみると、頭痛の原因はなんと妻である金田朋子さんの「声」だというのです。
そこで声紋分析のプロが妻・金田朋子の声を解析してみたところ、彼女の地声が高音域すぎて人が聞き取りやすいとされる一般的な会話をする時の周波数が検出されませんでした。
声紋研究の専門家もこの分析結果に「初めて見る波形だ」と目を丸くして驚かれていたそうです。
先ほどの引用文でもお伝えしたように、聞き取りやすさを超えたヒトの聴覚が反応しやすい周波数は2000Hz以上の高周波部分と言われています。
この高周波部分の数値は、防犯ブザーや商業施設などにある消火栓ボックスの緊急ボタンを押した時の「ジリリリ・・・」と鳴るサイレンに値する音域。
この事から身の危険を知らせるために使用される音域である事がお分かりいただけるかと思います。
つまり夫・森渉さんの頭痛の原因は、身の危険を示すサイレンに相当する金田朋子さんの超高音域ボイスを、日常的に聞いているからだったのです。
ぐるたみんの歌声もいわゆる超高音域に値するため、長時間聴いてしまうと脳が「緊急事態」と誤認して緊張状態になり、頭痛や吐き気の原因になってしまう場合があります。
末永くぐるたみんの曲を楽しむためにも、適度に休憩を挟みながらリラックスして視聴しましょう。
まとめ
いかがでしたか?ミックスボイスが出せるとこんなにメリットがたくさん有るという事がぐるたみんの魅力を通してお分かりいただけたかと思います。
高音ボイスによる意外な副作用も垣間見る事ができましたが、ぐるたみんのシャウトのように自分の歌声を聴いた人に「ありがとう」の気持ちを込められる素敵な歌い方ができるようになりたいですね。